2013年7月15日月曜日

VC36スカイラインクーペ 「現代に残る”ナンパ車"で幸せな人生を・・・」

  VC36スカイラインクーペは確実にモテる。おそらく独身男性にとってもっとも「コストパフォーマンス」に優れたクルマだと言える。「ナンパ車」と言ってしまうとやや下品なイメージになってしまうが、職場やいろいろな出会いの中で気に入った女性がいればいつでもこのクルマでエスコート出来る。自分自身に多少自信がない人でもこのクルマで着飾って、誠実そうに振る舞っていれば簡単に素敵なデートが楽しめるだろう。

  近頃は公共交通機関を使ってのデートはまるで楽しめなくなってきた。東京のどの街に行ってもお客が集まるところは「商業主義」の匂いしかしない。軒を連ねる飲食店はどこの街でも見かける大規模チェーンか、必死にテナント料を払うために田舎者にボッタくり料金を提示するおしゃれなカフェやレストランばかりだ。

  ちょっと良さそうなお店は恐ろしいほどに混んでいるし、オバさん達がつるんでデカい声で話していたりして雰囲気もなにもなかったりする。再訪したいと思うお店なんてほとんどないし、落ち着いてて(混んでない)いいなと思うお店は次に来るときは大抵は閉店している。そもそも駅からすぐのところに美味しいお店なんてないというのが経験上感じることだ。

  もはや東京に住んでいるならクルマを持っていないと、楽しい人生は送れないとすら思う。それでもクルマなんて要らないという人ももちろん多かったりするが・・・。外で食事をするならクルマに乗っていくところでないと満足はできない。それでも回転寿しや食べ放題のファミレスはしっかり避ける。家族連れが大勢いるようなところで食事をしたいなどとは思わない。食事をする場で平気でガキを騒がせている親なんてザラにいる。大抵は一家揃ってバカみたいな恰好していて、視界に入るだけでかなりうっとおしい。

  ちょっと話が反れたが、要はバブルが崩壊して東京の真ん中にも低所得者は溢れていて、さらに過密化が進んでいる。当然ながらよっぽどの高級店で無い限り、駅前の飲食店で食事なんて罰ゲームみたいなものだ。休日にわざわざご飯を食べに都心に出向く人はよっぽどの田舎者か変わり者だ。おそらくあなたのデートの相手も同じようなことを思っているはずだ。休日のデートに電車に乗せられて雰囲気もなにも無いお店に連れて行かれても、その関係になんら進展は望めないだろうし、次回はもうないかもしれない。

  逆にスカクーに気になる女性を乗せて、美味しいご飯を食べに行けば、もはやその女性はあなたの年齢や容姿などはあまり気にしないようになるだろう。ロードサイドの飲食店の駐車場でよく見かけるのが、VC36スカクーと50歳前後の男性と20代の女性という組み合わせだ。男性の身なりは大抵はラフな感じで、このクルマとドライブがなければとてもデートには辿り着かない様子だ。

  周囲から見ればちょっと違和感を感じることもある。大抵は男性側に清潔感がなかったりする。もっと清潔感がある人が乗ればもっといいクルマに見えるだろうにと思うが、どうもこのクルマには「スケベじじい」ばかりが目を付けるらしい。どんなにハゲててデブだろうが、いつも女性と楽しくデートしている「ナンパ師」達がこのクルマは使えると感じているのだろう。このクルマさえ乗っていれば、ハゲもデブも全て「セクシー」に写るようだ。
 
  つまり結婚相手が見つからない中高年の男性は、わけの解らない結婚相談所に大金を払うより、このスカクーに注ぎ込んだ方が効率がいいとすら思う。このクルマに乗っても上手くいかないようなら、結婚相談所などまったく意味がないだろう。しかもこのスカクーは中古車で良ければ200万円以下で良いものが手に入る。さらにスカイラインは新車よりも中古車の方がサスが柔らかくて乗り心地が良かったりする。

  どこにドライブに行けば良いか? ありきたりだが国道138号線を走ればいいと思う。沿線にはオーシャンビューテラスのリッチなレストラン(稲村ケ崎付近)もあるし、鎌倉に行けば「丸山亭」のような気の利いたレストランもある。さらにオススメしたいのが、葉山にあるステーキハウス「そうま」だ。とりあえずこの3店ならどこに連れて行っても、女性に感動してもらえるはずだ。幾らかお金はかかるが、どのお店もとても満足感が高く決して損をした気分にはならないだろう。

  クルマならなんでもいいというわけではない。中高年の男性を最高にセクシーに魅せるクルマがこのVC36スカイラインクーペだと思う。そしてこれに代わるクルマを見つけるのもなかなか難しい。このクルマに匹敵するのはポルシェ911(996,997,991)くらいだろうか。それくらいにこのクルマは素晴らしい「性能」を持っている。

  

  

  
  

2013年7月3日水曜日

ホンダCR-Z 「遅かれ早かれスポーツカーはHV。先見の明だけでも惚れる。」

  会社員のCさん(27)の愛車は「ホンダCR-Z」だ。発売1ヶ月で10000台の注文があった話題のクルマだったということもあり、今では2年落ちの程度の良い中古が150万円以下で買えてしまう。今狙い目のとてもお買い得なクルマだ。Cさんもクルマにあまりコストを掛けたくないので、中古で購入した。廉価グレードのベータレーベル・約2万km走行で140万円だった。

  このクルマは一般には「スポーツカーには程遠い内容」などと酷評されたりしている。しかしCさんはこう言う「クルマ評論家ほど当てにならないものはない。彼らが酷評する『スポーツカーじゃないクルマ』は実際に所有すると楽しいクルマが多い。」
50歳代以上が多数を占めるクルマ評論家の「価値観」など、Cさんのような若くて優秀な世代にはまったくと言っていいほど響かない。

  実際にクルマを取り巻く環境が大幅に変わったとされる2000年代前半のクルマ評論を今紐解いてみると、そのあまりに「空っぽ」の内容は酷い限りだ。試しにアマゾンで価格1円で並んでいるような本を買って読んでみるとよくわかる。割と好きなライターの著作物だからといって追いかけて読んでみると、その痛すぎる内容に絶句したりする。別に彼らが特別に悪いわけではない、技術発展の目覚ましい分野の著作物はどうしてもこうなってしまうようだ。

  それでも当時の若者の為のクルマをことごとく叩きのめした2003年頃の評論はその痛々しさがかなり「強烈」だ。トヨタが若者向けに発売した「アルティツァ」やヤマハ製の190psのNAエンジンを搭載した「カローラ」(フィールダー・ランクス)などを、発売中止になったスカGやRX-7、シルビアを引き合いに出して「酷評」するものがとても多い。今の感覚からすると、シルビアはともかくスカGやRX-7と比較するクルマではない。それにアルティツァや高性能カローラは200万円程度の価格設定はかなり魅力的に思える。当時はマークⅡやスカイラインがまだまだその価格帯以下のクルマだという感覚があったようなので割高に感じるのも無理はないが・・・。

  10年前の「狂騒」はもう評論家の間ではとっくに過去のモノになってしまったようだ。今もなお何の反省もなくトヨタ86やらホンダCR-Zに牙を剥くライターが後を絶たない。ハッキリ言ってこんな評論は、これからクルマ人生をスタートさせる若者にとっても「百害あって一利なし」だ。いったい過去のどのクルマを持ってきたらトヨタ86の性能に対抗できるというのか? せいぜいマツダRX-7やRX-8といった世界的なスポーツカーと比べない限り、トヨタ86が評価を落とすことはないだろう。それでも多くの若者がそんな根拠無しの評論を読んで「シルビア」だの「スープラ」だのといったかつてのスポーツカーに、最初から手を出すケースがあるようだ(もちろん状態の良いモノは少ないから、乗りたい人は焦るのだろうが・・・)。

  Cさんは思う。シルビアやFD(RX-8)の中古車を150万円で購入したとしても、状態の良いものはほとんど無いので、満足に走らせられないだろうし、ちょっと走れば何らかのトラブルに見舞われてしまう可能性が高い。だったらその150万円を使って、もっと程度の良いマツダロードスターやCR-Zを買ったほうが絶対に「効用」は高いし、維持費もかなり安く済むだろう。無理してFDを購入しても、まったく運転を楽しめなくて「モニュメント」と化している人も多い。この「置物」に数百万円を費やすような若者に幸せなカーライフが訪れるとはとても思えない・・・(私の知り合いにも5年でたった3000キロしか走っていない丸目のインプSTIを所有している方がいる)。

  なぜカーメディアはいつまでも古くからの読者に媚びてFDやらインプSTIやらにこだわるのだろうか? そしてどの口で「クルマ離れの原因はメーカーや行政にある」などと放言するのだろうか? 明らかに「若者のクルマ離れ」を招いているのは、あなた方の「非社会性」「非常識」の塊のような評論が、若者達に誤ったクルマ文化を伝えたという認識はあるのだろうか・・・。

  CR-Zやロードスターの性能に不満を感じる道なんて日本を走る限りはまずあり得ないだろう。ATでもパドルシフトやスポーツモードが付いているのだから、低速ギアできっちりとエンジンを回してあげれば、R35GT-Rにだってそう簡単には煽られないだろう。しかも峠に入ってしまえば、300ps以上のクルマよりも断然に楽しく走れる。もしこのクルマがつまらないという人がいるならば、クルマの楽しみ方が良く分かっていないのではないかと思う。そういう大切なことをしっかりと伝えることがカーメディアの使命だと思うのだが・・・。